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後遺障害4級とは?慰謝料等について詳しく解説

目次

はじめに

 交通事故や労災事故などで重い障害を負った場合、後遺障害等級の認定が行われます。この等級の中で、後遺障害4級は非常に重い障害に該当します。今回は、後遺障害4級の認定基準や具体的な症状、請求できる損害内容について詳しく解説します。

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後遺障害4級の認定基準

後遺障害4級は、以下のような具体的な障害が該当します。これらはいずれも、被害者の生活や仕事に著しい影響を及ぼす重度の障害です。

後遺障害4級1号|両眼の視力が0.06以下になった

 視力が両眼で0.06以下になる場合、日常生活は大きく制限されます。視覚情報が著しく制限されることで、仕事や移動、趣味などの活動が困難になります。

後遺障害4級2号|咀嚼と言語機能に著しい障害が残った

 咀嚼機能や言語機能に重い障害が残る場合も後遺障害4級に該当します。具体的には、食べ物を噛むことが困難になったり、言葉を発することが難しくなったりする状態です。

後遺障害4級3号|両耳が全く聞こえなくなった

 両耳が全く聞こえなくなる場合、コミュニケーションが大きく制限され、仕事や社会生活に深刻な影響を及ぼします。聴覚情報の欠如は、日常生活の多くの場面で困難を伴います。

後遺障害4級4号|片方の肘上から切断した

 片方の腕が肘上から切断された場合、日常生活の自立が難しくなります。特に利き手の場合、その影響は計り知れません。

後遺障害4級5号|片方のひざ上から切断した

 片方の脚がひざ上から切断された場合、移動手段が制限され、義足の装着やリハビリテーションが必要となります。これにより、生活の質が大きく低下します。

後遺障害4級6号|両手の指が全て機能しなくなった

 両手の指が全て機能しなくなる場合、細かい作業が全くできなくなり、日常生活や仕事に大きな支障が生じます。特に職業によっては仕事を続けることが難しくなります。

後遺障害4級7号|足の甲~足首あたりで切断した

 足の甲から足首までが切断される場合、歩行が著しく制限されます。義足や特殊な靴が必要となり、移動が困難になります。

慰謝料と逸失利益の相場

 後遺障害4級に該当する場合、精神的苦痛に対する慰謝料が支払われます。
 裁判所の基準では、後遺障害4級の慰謝料額は約1,670万円とされています。

後遺障害4級の逸失利益

 逸失利益とは、交通事故や労災事故によって将来的に得られるはずだった収入の損失を補償するものです。後遺障害4級の場合、逸失利益の計算は以下のように行われます。

基礎収入の算定

 被害者の事故前の年収を基にするのが通常です。

労働能力喪失率

 労働能力喪失率とは、後遺障害4級により、どの程度労働の能力が失われたかを%で表したものです。後遺障害4級の場合、労働能力喪失率は67%とされています。但し、個別具体的な職業等で数字がさらに重くなることもあり得ます。

喪失期間の算定

 通常は被害者が67歳になるまでの期間を喪失期間とします。

ライプニッツ係数の適用

 将来の逸失利益を現在価値に換算するための係数を適用します。
 具体的な計算式は以下の通りです。

逸失利益=基礎収入×労働能力喪失率×ライプニッツ係数

 例えば、基礎収入が500万円の場合、逸失利益が約1億円になることもあります。

後遺障害4級で請求できるその他の損害

 後遺障害4級の場合、慰謝料や逸失利益以外にも以下の費目が請求できます。

治療費

 事故後の治療にかかった費用のことです。

リハビリテーション費用

 後遺障害のリハビリにかかる費用のことです。

介護費用

 必要な場合、介護サービスにかかる費用のことです。

後遺障害4級に関連する事項

 また、下記では後遺障害4級に関して関連する事項を述べていきます。

後遺障害4級で障害者手帳は交付されるのか?

 後遺障害4級に該当する場合、障害者手帳が交付されることが一般的です。障害者手帳を取得することで、公共交通機関の割引や福祉サービスの利用が可能になります。

労災事故の場合にもらえる保険金はいくら?

 労災事故の場合、労働者災害補償保険(労災保険)から保険金が支払われます。後遺障害4級の場合、労災保険からは以下の補償が受けられます。

障害補償年金

 一時金として支払われるか、年金形式で支払われます。

療養補償給付

 治療にかかる費用が支払われます。

休業補償給付

 休業期間中の収入補償が行われます。

後遺障害4級認定までの流れ

後遺障害4級の認定を受けるための手続きは以下の通りです:

医師による症状固定の診断

 まず、治療を受けた医師から「症状固定」の診断を受けます。症状固定とは、治療を続けてもこれ以上の回復が見込めない状態を指します。

後遺障害診断書の準備

 次に、医師から後遺障害診断書を作成してもらいます。この診断書には、後遺症の内容や程度が詳細に記載されます。

後遺障害申請

 診断書を基に、保険会社に後遺障害等級の申請を行います。必要な書類を揃えて申請を行い、保険会社の審査を受けます。労災事故の場合は労災期間への等級認定の申請も可能です。

後遺障害4級相当の障害を負ったら弁護士に相談しよう

 後遺障害4級の認定を受けた場合、適切な補償を受けるためには弁護士に相談することが重要です。弁護士は後遺障害認定や保険金請求に関する専門知識を持っており、適切なアドバイスとサポートを提供してくれます。
 P&M法律事務所では、後遺障害を含む数多くの交通事故事件を取り扱っています。是非一度、ご相談ください。

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